正常の心臓は、全身へ血液を送り出すために一定のリズムで動いています。1回の収縮と拡張が一つの脈として捕らえられているわけです。 刺激伝導路 初めて不整脈に気づかされるのは、動悸がしたり、脈が異常に遅かったり、逆に速すぎたり、または飛んだりしている時が多くなってくるなどの症状がでてきた時です。 期外収縮 瞬間的に脈が飛ぶ、脈が抜ける、瞬間的にドキッとするなどの症状を呈するもの。上室性・心室性があります。 (期外収縮-図説-心電図) 心室性期外収縮の中には心室頻拍や心室細動など致命的なものもあり、突然死のほとんどの原因とも言われています。 (心室頻拍-図説-心電図)(心室細動-図説-心電図) 徐脈 脈が遅く、頭がボーっとする、目の前が暗くなる、失神するなどの症状を呈するもの。 頻脈 脈が速くなり、どきどきが続く、頻脈の結果血圧が低下したり、失神したり、胸が痛くなるなどの症状がでる事もある。 心房細動 脈が完全にバラバラで、脈の間隔が延長したり短縮したりする。発作性のものと慢性のものがあります。心房細動の時の心臓の動きは実際の開胸時の心臓の動きを見ていただいた方がよくわかると思います。 (心房細動-図説-心電図)(説明) (最近、長島元巨人軍監督が脳梗塞を発症したことで急に有名になりました。また、プロ野球セ・リーグの2003年の優勝球団の監督もこの不整脈が持病でした。)
正常
頻脈
徐脈
期外収縮
心房細動
こんな感じです。解っていただけたでしょうか?要は脈を触れてみて規則正しくなかったら何かしら異常があるということです。 不整脈の原因 薬が原因で不整脈をおこすこともあり、不思議に思われるかも知れませんが不整脈の治療薬が最も有名で、それ以外にベータ遮断薬、カフェイン、向精神薬、交感神経刺激剤が挙げられます。 b>不整脈の診断 基本的には発作時の心電図を何とかして捕えるのが最も確実な方法です。現実的には発作の最中に移動したり、あるいは受診することができる確率はきわめて低いので、それに変わる方法として24時間心電図(ホルター心電図)記録を行なう事になります。機械はこの10年間で大きく進歩し、昔はカセットテープ記録で機械本体が大体弁当箱くらいでしたが今はデジタルカメラ等に使うのと同様のメディアに記録することでほぼ無音となりサイズも極端に小さくなってきました。機種によっては重さが40g程しか無いものもあり装着していることを忘れてしまうほどです。電極を24時間貼り付けておくために皮膚に掻痒感が出現するのが唯一の欠点で、それ以外には痛みも何もない非侵襲的な検査です。 不整脈の治療 不整脈の診断がつくと、次は治療になります。以前はやたらと薬物治療が行われましたが、最近は薬物治療によって逆に危険な不整脈が出現したりすることから特定の不整脈以外は薬物を使用しないことも多くなってきました。 こんな症状の時は要注意! 不整脈の予防 まず行われるのは生活の見直しです。慢性的な過労、睡眠不足、精神的・肉体的ストレス、心配事、コーヒーやタバコ、酒といった嗜好品のとりすぎといった生活習慣や、不整脈に対する過度の不安などが誘因となりますので、予防としてはまずこの誘因を取り除くことが一番です。 |
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