糖尿病・肥満症の食事療法
 
 糖尿病や肥満症の食事療法の基本は過食、偏食を避け、毎日規則正しくということで、特別なものではありません。健康食ともいえるものなので、ご家族全員で行っていただくと良いと思います。

食事療法の原則
必要量=消費量
です。

 食べ過ぎは直接血糖を上昇させ、体重を増加させる原因になります。
食べる量が少なすぎると、異常に体重が減少したり、子供さんの場合には成長不良になってしまいます。
各個人の年齢、体格、運動量などにあった適切な量を取るようにしましょう。


1日に必要なエネルギー量は?
 成人の場合
1日必要量=標準体重x運動量

標準体重(kg)=身長(m)x身長(m)x 22

 運動量の目安(体重1kg当たり)は軽労働で25~30 kcal、中労働で30~35 kcal、重労働は35 kcalです。
(ちなみに、軽労働とは座り仕事などのデスクワーク中心の生活、重労働とはいわゆる肉体労働の方、中労働はその中間くらいです。)

バランス良く栄養素を取る
 炭水化物、蛋白質、脂肪、ミネラル、ビタミンなどをかたよらないように取ることで健康が増進します。個々の食べ物で絶対とってはいけないもの、また逆に特にたくさん取るとよいものはほとんどありません。テレビ・ラジオ等の健康関連の番組の情報に流されることなく、なるべく多くの食品をバランス良く取るように心がけましょう。日に30種類程度の食材を少量ずつ摂取するのが理想的です。

減塩
糖尿病・肥満症の人は高血圧になりやすいので食塩は控え目に。(1日5~8 g程度)


脂肪
 高脂血症にもなりやすいのでコレステロールや飽和脂肪酸を多く含む動物性脂肪なども取りすぎないようにしましょう。

食物繊維
 食後の血糖上昇・コレステロールの増加を防ぎ、便通を良くする作用も期待できますので食物繊維を十分取るようにしましょう。


食事を規則正しく取りましょう
 ながら食いや、1日2食のまとめ食い等は食べ過ぎのもとです。また、インシュリン注射をしている方や血糖降下薬内服中の方は、食事と薬の働きがうまく合うよう、食事の時間と量を規則正しくしましょう。

食事の配分方法
 まとめ食いはその直後に血糖が上がりやすくなるので、食事は朝、昼、夕食の3回になるべく均等になるように取る方がよいでしょう。また、牛乳やくだものなどは午前または午後の間食として取るようにすると良いでしょう。





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